甲賀市甲賀町田堵野339
「宇奈月」 【059】
琵琶湖南岸から東南東に約40㌔の内陸部に在る、忍者の里「甲賀市」の、JR草津線「甲賀駅」から県道4号線を東へ約1.5㌔線路際にポツンと見える、ラーメン専門店です。
開店は午前11時半ですが、既にその時点では行列が出来ていたと思え、昼直後に訪れたときも途絶えず並びが続いていました(冷たい雨の中にもかかわらずです)
チョイ後戻りして甲賀忍者の薀蓄を少し、、、
この屋敷は甲賀市甲南町に現存する「甲賀流忍者屋敷」で、甲賀五十三家(甲賀忍者)の筆頭格「望月出雲守」の住居として、江戸時代の元禄年間に建てられた、日本唯一の貴重なものなんです。
ご承知の通り、お隣三重県伊賀町と並ぶ「忍者誕生の地」として有名で、
ワタの小さい頃は忍者ブームの真っただ中であり、ある意味此処は憧れの地でしたよ(仮面の忍者赤影・サスケ・カムイ外伝等流行りましたねぇ、、)
再び戻ってお店のご紹介を。
厨房をくの字に囲むように、カウンター席が約10名分設けられたコンパクトな店内で、厨房では老夫婦と若いお兄さん3名が、切り盛りされていました。
壁面に掲げてあるメニュー表を見て、入店時手渡されたメモ用紙にオーダーを書きカウンターに置き、着丼をワクワクしながら待ちます。
斜めで見難いですが、ラーメンが2種類(中華そば、味噌)と、主におやじさんがオーダー直前に巻く巻きずしのみと、いたってシンプルな構成です。
「中華そば(並) ¥650」
いかにもスタンダードな「京都ラーメン」の豚骨醤油の細麺仕立てであるが、粘度もそれ程ではなく、獣臭も全くせず、他の旨味と醤油とのバランスも絶妙にとれ、全てが「際」で抑えられており言うこと無し!
視点を変えると、全てが危うい状態で相互にバランスを伴っており、どれかが少しでも突き出ると崩れてしまいそうなほど繊細であり、それらをコントロールしている技術力に脱帽です。 凄い!
「鉄火巻き ¥400」
前述の通りオーダー後に巻いてくれるので、海苔はパリパリ、酢飯は艶々で「ラーメン屋さん」の次元を遥かに超えています。
元は京都の超有名店だったのを引き払い、山間地の田舎で細々と、小さなお店を営もうと移転されたとか。 始めは「マジこんな場所で行列?」と信じられませんでしたが、食べてみて「その衝動に走る心理」に納得しました